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【ボカロ】VOCALOID β-STUDIO「VX-β」当選!未来の歌声合成プラグインの実力は・・・

【ボカロ】VOCALOID β-STUDIO「VX-β」当選!未来の歌声合成プラグインの実力は・・・
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こんにちは、おゆひよこ(@oyu_sound)です!

VOCALOID β-STUDIOの抽選に当選したので、さっそくゲキヤクちゃんに歌ってもらいました

その前に『VOCALOID β-STUDIOってなに?』という方もいると思うので、カンタンに概要をまとめていきます

※各ボイスバンクの歌声試聴も一覧で確認できるようにしてあります

VOCALOID β-STUDIOとは?

VOCALOID β-STUDIOは、ヤマハが新たに設立した『研究スタジオ』です

活動は2024年3月31日までの期間限定で行われ、まだ誰も知らない未来の歌声合成の姿を追求する「挑戦と模索の取り組み」を目的としています

なにより注目を集めているのが、研究段階の歌声合成技術によるDAW(音楽制作ソフト)プラグイン VX-β !!!!

VX-β は、VOCALOID 製品の次期バージョンのβ版ではなく、あくまで「さらに未来の歌声合成の世界を提案するような機能・要素を盛り込んだ実験的なプロダクト」とのこと。

ソフトウェアを使うためには、不定期で行われる「参加申し込みの抽選」に当選する必要があります

※2024年4月1日以降は使用期間終了に伴い VX-β が起動できなくなるので注意

VX-β は VST3/AU プラグインで、様々なDAWの上で動作します。大きく、以下の4つの実験的な特徴・機能を持ちます。

  1. AIシンガーへディレクションを行うかのような操作感を実現するPowerノブ
  2. 歌唱をリアルタイムに操作できる合成エンジン
  3. DAWと一体化したワークフロー(※Cubaseで使用した場合)
  4. 挑戦的かつ多様なボイスバンクの数々

注目の機能は「Power Knob」

UI(ユーザーインターフェース)は従来のVOCALOID Editorとは異なり、見慣れないパラメータが並んでいます

特に、リアルタイムで自然な強弱をつけられる「Power Knob」は要チェックですね!

%の値を変更することで歌声の"感情"や"表情"が変化するので、より幅広い表現方法が可能になっています

↑ケロケロボイスをコントロールするKeroがあるのもおもしろい

また、Cubase限定にはなりますが、VX-βは「歌詞やメロディの制作から歌声の作り込みまで、すべての制作プロセスをエディタ上で完結する」ように開発されています

つまり、Cubase以外のDAWでは、エディタ上で歌詞・メロディの制作・修正ができない・・・

Cubaseユーザーではない人は、他のソフトでメロディと歌詞を打ち込んでから VX-βに読み込ませる必要があります

対応している拡張子ファイルは「notes, vpr, css, svp, mxl, musicxml, ust」←革命

ustはUTAU用の拡張子だし、cssはCeVIO、svpはSynthesizer V、mxlとmusicxmlは多くの楽譜作成ソフトで使われてるもの。

ここまでユーザーに寄り添ってくれているのは、素直にうれしいですし、未来って感じがします!

とはいっても、正直、Cubase以外のDAWを使っている人にとってはあまり恩恵を感じられないかもしれません

今後のアップデート次第で他DAWでもエディタ上での編集が可能になるかもしれませんが、Cubaseを基本として開発が進められていることを考えるとあまり期待できないかも?

各ボイスバンクの特徴と歌声試聴

prtv_0 湧き立つ勇気と元気をくれるハツラツシンガーボイス

prtv_1 ときに優しく、ときにキュートに心と身体を包み込む魅惑のストリートシンガーボイス

prtv_2 ハイトーンにまでミドルエイジの渋みがきらめくスタジオシンガーボイス

prtv_3 美しく透き通った歌声からパワフルなロングトーンまで歌い上げる正統派シンガーボイス

我然β 飽くなき自由を求めるオールドロックシンガーボイス

nagiβ 落ち着きと透明感のある男性ボイス

multiβ-N 複数のシンガーをスタイル毎に切り替えることのできる特別ボイス

ゲキヤクβ 強気で素朴な少女声

カゼヒキβ 中性的な掠れた声

9種類のボイスバンクは、ポップスやジャズ、ロック、アニメなどさまざまな音楽ジャンルに対応可能です

multiβ-Nに限っては、なんと17人(女声12人、男声5人)の声を切り替えられる・・・。え、なにそれやば

つまり、VX-βだけで合計25人のAIシンガーを使えちゃうってコト?!

え、なにそれやば

シンガーの切り替えも思ったよりもずっとシームレスな感覚で、直感的にいろいろな声や歌い方を試行錯誤できます

同じ曲のなかでいくつもの歌い方を組み合わせたり、複数人のAIシンガーを使い分けたりすることで VX-β の本領を発揮できそう!

▶VOICEBANK - VOCALOID β-STUDIO

いろんな方の作品

実際に使ってみた感想

僕もVX-β(ゲキヤクちゃん)に、過去に作ったオリジナル曲を歌ってもらいました

ベタ打ちでも自然な感じで歌ってくれます。ただし、ピッチはちょっと甘めかなという印象

しっかり歌ってもらいたいなら、Melodyneなどでのピッチ調整はもちろん、場面に応じて細かくオートメーション等を書いてあげる必要がありそうです

でも、冒頭でも話した「Power Knob」だけでもかなり歌に表情がつくので、これまでにはない表現方法が生み出されそうな予感がします!!

「未来の歌声合成の姿を追求する挑戦と模索の取り組み」を目的としているだけあって、かなり革新的な機能が盛り込まれたボカロソフトだと感じました

まだまだ触りはじめて間もないですが、いろいろ試して、さまざまな表現方法を模索していきたいと思います◎

改善したらイイなって思うこと

  • Cubase以外のDAWでも、せめてピッチだけでも書けたらイイな
  • 歌い方にちょっとクセがあるので、子音分割すると変な発音になったりする
  • ボイスバンクにもよるかもだけど、音域はほかの歌声合成ソフトよりも狭い気がする
  • DAW上でプラグインとして動作するのが強すぎるので、そのためだけにCubaseを導入するのはアリかも(アリかも)

抽選に受かった理由はある?

ちなみに、僕はCubaseユーザーじゃない(Studio One)し、VOCALOIDも持っていません

だから、たぶん当選したのは完全に です

しいて言うなら、参加申し込みのときの「VOCALOID β-STUDIO に参加したいと思ったポイントは何ですか?」に合成音声に対するどちゃくそ熱い思い(2000字ぐらい)をぶつけたのが効いたのかなって思います(?)

Xを見てると割と多くの人から当選報告があがっているので、ヤマハさんも相当本気で取り組んでいる様子がうかがえますね!未来だ!!!!

参加申し込みについて

参加申し込みは、以下のページからどうぞ!

▶参加申し込み - VOCALOID β-STUDIO

システム要件

  • プラグイン形式:VST3 (Instrument), AU
  • 読み込み可能な外部シーケンスファイル:VOCALOID 5, 6 (.vpr), その他歌声合成ソフトウェアのシーケンスファイル (.ccs, .svp, .ust), MusicXML (.musicxml, .mxl)
  • OS:Windows 10, 11 (64 bit, Intel) / macOS 13 (Ventura)
  • CPU:Haswell(第4世代)以降のIntel Coreシリーズまたは同等のAMD CPU / Haswell(第4世代)以降のIntel Coreシリーズまたは同等のAMD CPU,Apple Silicon
  • メモリ:8 GB以上
  • ストレージ容量:1 GB以上(全ボイスバンク含む)
  • グラフィック:Open GL 3.2以上が動作すること
  • ディスプレイ:1024×768以上の解像度
  • インターネット環境:ライセンス認証のため、初回起動時および定期的にオンライン状態での使用が必要
  • この記事を書いた人

おゆひよこ

楽曲制作を始めたばかりのDTM初心者に向けて、作曲方法や音楽機材、プラグインの情報などを発信しています|実績・プロフィール

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