こんにちは、おゆひよこ(@oyu_sound)です!
今回は、Spitfire Audioからリリースされている「LABS」の音源をレビューしていきます
Spitfire Audio LABSとは
Spitfire Audioが無料で配布している音源を総称して「Spitfire Audio LABS」と呼んでいます
2024年8月現在、LABSの音源数は全62種類、各音源のプリセットを合わせるとさらに増えます
ライブラリ系の無料プラグインの中では、音源の種類・品質ともに間違いなくLABSがトップですね!
もともとSpitfire Audioはオーケストラ音源の定番となっている音源プラグインのメーカーなので、フリーと言えども音の品質はとても高いです
幅広いジャンルに対応した音源が揃っているので、バンドサウンドの歌ものはもちろん、オーケストラ風の劇伴やサウンドトラック、ヒーリング系BGMなど、いろいろな音楽的表現が可能になっています
気軽に導入することができるので、気に入った音源があったらぜひ試してみてください◎
ダウンロードとインストール方法
ダウンロードとインストール方法は別記事にて画像つきで詳しく解説しています
【無料】フリー音源ライブラリ「Spitfire Audio LABS」のインストール方法
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カテゴリー別の音源まとめ
LABSの音源集はとても多く、今回の記事もその分だけ長い構成になっています
少しでも早く目的の音源を見つけることができるように、各音源をカテゴリー別に分類してまとめました。ぜひ再チェック用にお役立てください◎
カテゴリー名が書かれたタブをクリックするとカテゴリーを切り替えられ、音源名からはそれぞれの項目に一気にジャンプすることができます
音源の紹介と使い方
紹介する音源の並び順は、Spitfire Audio LABS公式ページの「新しくリリースされた順」となっています
全60種類以上とかなり音源が豊富なので、LABSの使い方としては「す気に入ったものだけ使う」といった方法が適しているかもしれません◎
基本画面
シンプルなGUIになっていますね
画面上部の青いセレクトボックスからインストールした音源とプリセットを読み込むことができます
パラメーターは左から、ボリューム、ダイナミクス(ブライトネス)、エフェクトという並びになっています
右側の円の丸いボタンのような場所をクリックしてエフェクトの切り替えが行えます◎
おすすめ音源ランキングTOP5
作るジャンルにもよりますが、僕のお気に入りのおすすめ音源はこんな感じです!
使うシーンを選ぶ音源はあるものの、どれも品質はとても高いです。気に入ったものがあればどんどん試してみましょう!
ここから音源のレビュー編に入っていきます(※試せていないものもあります
HYPERPOP SYNTHS
EXPRESSIVE STRINGS
Wurli
音色の数 | 操作できるパラメータ |
4 | リバーブ、タイトネス、バリテーション |
Wurliは、伝説的なロックやジャズのミュージシャンによって60年代に人気を博しました。ナイフのよう鋭く、はっきりとしたシャープな音色が特徴です
哀愁を漂わせながらもオシャレな雰囲気を醸し出しています
音色は以下の通りです
UILLEANN PIPES
OBSOLETE MACHINES
VINTAGE KEYS
CLASSIC SYNTHS
AUTOGRAPH GRAND
BELL SWARM
CASSETTE SYNTH
GAELIC VOICES
ELECTRIC ANTIQUE
VINTAGE DRUMS
FOGHORN
TAPE PIANO
HARMONIC FRIGHTS
CELLO MOODS
ASTRAL FORMS
GLASS PIANO
CHRISTMAS
LA ATMOS
ELECTRIC GUITARS
SIREN SONGS
ONDES MUSICALES
SYNTH STRINGS
ORGANIC TEXTURES
BASS GUITAR
AUTOHARP
PERCUSSION
PIPE ORGAN
TAPE ORCHESTRA
Lap Steel
音色の数 | 操作できるパラメータ |
7 | バリテーション、リバーブ、タイトネス、アタック、リリース |
美しいディレイとリバーブを駆使したヴィンテージのラップスチールギターを使って制作されたライブラリです
お手軽にカントリーやブルーグラスの雰囲気を味わうことができます◎
音色は以下の通りです
Guitar Harmonics
音色の数 | 操作できるパラメータ |
8 | バリテーション、リバーブ、アタック、リリース、ディケイ |
ギターのハーモニクスから作成された用途の広いテクスチャです
ベロシティによってタッチが変化するので、いろいろ試してみるのもおもしろいかもしれません◎
音色は以下の通りです
Arctic Swells
音色の数 | 操作できるパラメータ |
2(Decay, Swells) | バリテーション、リバーブ、アタック、ディケイ、サスティン、リリース |
バイオリンと手作りのネイティブアメリカンフルートの2つの楽器をブレンドした音源です
アンビエント(環境)音楽をやりたい人は重宝するかもしれません!
Textural Pads
音色の数 | 操作できるパラメータ |
8 | バリテーション、リバーブ、アタック、リリース、ディケイ |
SFサウンドトラックにインスパイアされたパッド音源です
擦弦楽器、スクラッチベースギター、カリンバ、チェロ、ボーカルなどの楽器をサンプリング・加工し、独特なテクスチャに変換しています
音色は以下の通りです
Monochord
音色の数 | 操作できるパラメータ |
10 | リバーブ、タイトネス、アタック、リリース |
ユニークなマイクロトーン楽器を収録した音源です。ダルシマーに似た印象を受けますが、さらに加工されたような感じですね
音色は以下の通りです
Piano Pads
音色の数 | 操作できるパラメータ |
13 | リバーブ、アタック、タイトネス、ディケイ、サスティン、リリース |
うねりながら音が広がっていくようなアンビエントパッドです。あまりピアノっぽい音色はしませんね
Mandolin
音色の数 | 操作できるパラメータ |
7 | リバーブ、タイトネス |
マンドリンは17世紀にイタリアで生まれた楽器で、弦をはじいて音を出す撥弦楽器です
ピックやフィンガー、トレモロ、アンサンブルまで、マンドリンのさまざまな奏法の音色を収録しています
音色は以下の通りです
Granular Whalesong
音色の数 | 操作できるパラメータ |
12 | リバーブ、アタック、ディケイ、サスティン、リリース/td> |
Granular synthesisというサウンド合成方法によってクジラが歌っているかのような表現を可能にしています
曲を作っている最中にふと「ココ、クジラ、ほしいなあ」と思ったときに試したい音源です
音色は以下の通りです
Tundra Atmos
音色の数 | 操作できるパラメータ |
11 | リバーブ、アタック、ディケイ、サスティン、リリース |
アイスランドの溶岩流や重なり合うスコットランドの湖、密集したエストニアの森など、ほぼ無音の環境の自然音をキャプチャし、加工・処理された音源です。壮大で荘厳な地球の音色がタダで聴けちゃう、すごい時代ですね
音色は以下の通りです
Trumpet Fields
音色の数 | 操作できるパラメータ |
14 | リバーブ、バリテーション、リリース |
2人のトランペット奏者によって、ダブルタンギングからスローベンドまで、さまざまな奏法を備えた柔らかく長い音が特徴的な音源です
ハキハキした演奏は不向きですが、独特な雰囲気のあるテクスチャはとても魅力的ですね
音色は以下の通りです
Rare Groove Piano
音色の数 | 操作できるパラメータ |
2 | リバーブ、タイトネス、スピード |
60年代のファンクを彷彿とさせるような、懐かしさのあるヴィンテージ・エレクトリック・ピアノです
上の項目で紹介したWurliとの相性がよさそうですね◎
音色は以下の通りです
- Short(GP1 - BASS, GP2 - HARP, GP# - PIANO)
- Sustain(GP1 - BASS, GP2 - HARP, GP# - PIANO)
Strings2
音色の数 | 操作できるパラメータ |
3(Bertok Pizz Ensemble, Pizzicato Ensemble, Swells Ensemble) | リバーブ、タイトネス、リリース |
ロンドンの最高のストリングスプレーヤー14人によって演奏されたストリングス音源です
ピチカート・バルトークピチカート・スウェルズアンサンブルの3つの奏法が収録されています
Moon Guitar
音色の数 | 操作できるパラメータ |
4(Ensemble, Moon Guitar 01, Moon Guitar 02, Trems) | リバーブ、タイトネス |
Moon Guitarは中国の「月琴(げっきん)」という楽器の英語訳です。使う場面は限られますが、素敵な音色なので一度お試しあれ◎
Opia
音色の数 | 操作できるパラメータ |
15 | リバーブ、アタック、ディケイ、サスティン、リリース、バリテーション |
シンセの音からピアノ、ベースシンセに至るまで幅広い音色が収録されています
どことなく古い雰囲気を漂わせる音色は、哀愁や寂れたようなシーンを表現したいときに合いそうですね
音色は以下の通りです
London Atmos
音色の数 | 操作できるパラメータ |
12 | リバーブ、タイトネス、アタック、ディケイ、サスティン、リリース |
ゼンハイザーのMSステレオマイク「MKH418」を使ってロンドンの街の環境音をフィールドレコーディングした音源です。一瞬で心はロンドンへ・・・
音色は以下の通りです
Hand Bells
音色の数 | 操作できるパラメータ |
3(Ghost Hand Bells, Hand Bells, Hand Bells Vibrato) | リバーブ、タイトネス、アタック、リリース |
幽霊の囁きのような音色とノーマルなハンドベル、さらにビブラートがかかった音の3種類の音色が収録されています。メインメロディの楽器としても、曲のアクセントとしても使えそうです!
Pedal Pads
音色の数 | 操作できるパラメータ |
12 | リバーブ、アタック、ディケイ、サスティン、リリース |
ウーリッツァーやフェルトピアノ、ギターをエフェクトペダルによって加工して制作された音源です。幻想的な雰囲気の曲に合いそうですね
音色は以下の通りです
Music Box
音色の数 | 操作できるパラメータ |
2(Hannah Peel's Music Box, Resonator Music Box) | リバーブ、タイトネス |
2つのMusic Box(オルゴール)を使って録音された音源です
実は僕自身、けっこう気に入っていて、いくつかの楽曲でたまに使っていたりします◎
Dulcimer
音色の数 | 操作できるパラメータ |
5 | リバーブ、タイトネス |
ダルシマー(ハンマーダルシマー)は台形の共鳴箱に張られた弦を小さな槌(つち)で叩いて演奏する、中近東発祥の楽器です。一説によると、ピアノの先祖にあたる楽器なのだとか・・・
フィンガーピックやトレモロを使ってよりエッジの効いた音を選ぶこともできます
音色は以下の通りです
Scary Strings
音色の数 | 操作できるパラメータ |
3(Cool, Stretched, Sustain) | リバーブ、アタック、リリース |
冷たく、氷のような倍音が特徴的なストリングス音源です。ノートオンし続けると音が微妙に変化していきます
その名の通り、怖い雰囲気やシリアスな場面の劇伴・BGMにぴったりの音色ですね◎
Modular Piano
音色の数 | 操作できるパラメータ |
12 | リバーブ、バリテーション、アタック、ディケイ、サステイン、リリース |
Schimmel(シンメル)のフェルトピアノとWurlitzer(ウーリッツァー)をサンプリングし、アナログリバーブやディレイといったモジュラーに通してユニークな雰囲気を表現しています
バリテーションのパラメータを操作することで、残響部分のみ取り除くこともできます◎
音色は以下の通りです
Peel Guitar
音色の数 | 操作できるパラメータ |
3(Peel Guitar 1, Peel Guitar 2, Peel Guitar Ensemble) | リバーブ、タイトネス |
ビブラート、トレモロ、ディストーションを備えた15Wのヴィンテージ・ツイードアンプを介してフェンダーテレキャスターの音を録音した音源です
あまりリアルな音色ではないので、単音で使うのが無難かもしれません
Frozen Strings
音色の数 | 操作できるパラメータ |
8 | リバーブ、アタック、リリース |
Frozen Stiringsは、Spitfireのオーケストラ音源「ALbion VTundra」の制作にもつながったストリングス音源です
6人の弦楽器演奏者によって録音されており、弦の擦れる音が特徴的です。物寂しい音で、個人的にはとっても好き
音色は以下の通りです
Synth Pads
音色の数 | 操作できるパラメータ |
10(Pad #0001 - 0010) | リバーブ、バリテーション、アタック、ディケイ、サスティン、リリース |
5つのヴィンテージシンセサイザーをリバーブ、ギターペダル、アウトボードのギアを介して録音されたシンセパッドです
すでにリバーブやアウトボードを通ってきた音が原音となっているので、あえてリリースカットして使ってみるとまたちがった効果を得られるかもしれません!
Choir
音色の数 | 操作できるパラメータ |
1 | リバーブ、アタック、ディケイ、サスティン、リリース |
2017年6月、初の合唱ライブラリを製作するため、ロンドンのAir StudiosでEric Whitacre Singersをサンプリングした音源です
ノートオンし続けると音が変化します。あまり使いどころが思い浮かびません・・・
Charango
音色の数 | 操作できるパラメータ |
3(Charango 01, Charango 02, Charango Ensemble) | リバーブ、タイトネス |
チャランゴは、南米アンデス地方周辺の民族音楽・フォルクローレに使用される40~60cmほどのギターのような弦楽器です。ケルト音楽やラテン系の楽曲に合いそうですね
Electric Piano
音色の数 | 操作できるパラメータ |
2(Chorus, DI) | リバーブ、タイトネス、バリテーション |
Spitfire Studiosで設計・録音されたヴィンテージエレクトリックピアノです
まろやかな音色が魅力的ですが、使うシーンは選びそうですね
Amplified Cello Quartet
音色の数 | 操作できるパラメータ |
6 | リバーブ、リリース |
チェロとアンプをそれぞれ別々の部屋に置いて演奏された音源です。変わった音が多いので、活用方法にちょっと困りますね・・・
おどろおどろしさやシリアスな雰囲気を表現するにはぴったりなので、サスペンス・ホラー系のBGMに合うかもしれません!
音色は以下の通りです
Drums
音色の数 | 操作できるパラメータ |
1 | リバーブ |
2012年にSpitfire本社で最高級のマイクを使用して、ドラマーのOliver WatonとエンジニアのStanley Gabrielによって録音されたドラム音源です
有料のドラムと比べるとやっぱり見劣りしてしまうものの、ドラムらしさは表現できるのでまだドラム音源をひとつも持っていないという方は一度試してみてもいいかもしれません!
Strings
音色の数 | 操作できるパラメータ |
3(Ensemble, Long, Short) | リバーブ、リリース、タイトネス |
エンジニアのハリー・ウィルソンがSpitfire本社で録音した「ロンドンで最高と言われる14人の弦楽器奏者」によるストリングス音源です
僕はこの音源を使ってから、Spitfireの有料音源に興味を持ちました(近々手に入れたい・・・!)
Soft Piano
音色の数 | 操作できるパラメータ |
1 | リバーブ |
ハンマーと弦の間に薄いフェルトストリップを置くことで、柔らかな音色を実現させています
ピアノ音源としては見劣りするものの、使える場面は多そうな印象です。個人的にはけっこう気に入ってます
ダウンロードとインストール方法は別記事にて画像つきで詳しく解説しています
【無料】フリー音源ライブラリ「Spitfire Audio LABS」のインストール方法
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