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AIと音楽クリエイターの未来を考える!人工知能が創作活動に与える影響

AIと音楽クリエイターの未来を考える!人工知能が創作活動に与える影響

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こんにちは、おゆひよこ(@oyu_sound)です!

「いま人工知能AI技術の発展がすごく話題だけど、音楽制作にはどう関わってくるの?」と疑問に感じてる方、きっと多いと思います

中には、AIの進化があまりにも早くて危機感や焦燥感を覚えているクリエイターさんもいるはず・・・(僕がそう)

結論から言うと、AI技術の発展でこれからの創作活動が大きく変わっていくことは間違いないです

今回は、AIが具体的にどんなことができるのかを見ていきながら、クリエイターの未来とこれから必要になってくるスキルについて考えてみますね!

注意

  • この記事のターゲットは主に、個人で活動する音楽クリエイターさんです
  • 記事を書いてる人は、作曲&DTM歴3年のボカロP兼フリーBGM制作者です
  • 本記事で紹介するAI技術は、あくまで「現時点ではこんなことができます」という参考例です。利用を推奨する意図はないのでその点はご了承ください

AIがクリエイターに与える影響とは

AIが個人クリエイターにとってどう影響を与えるかを考えるには、まず「いまAIには具体的にどんなことができるの?」っていうことを知る必要があります

2023年3月8日時点での情報をもとに、AIの最新技術に関するニュースをざっくりと紹介してみます(目的とズレる可能性があるため、ここでは倫理的な問題は一旦スルー)

おゆひよこ
おゆひよこ

毎日のように革命レベルの新技術が発表されているので、数日後には以下のニュースも最新ではなくなってます、たぶん・・・

Twitterで話題のAI技術まとめ

①AIキャラクターとおしゃべり

②AI吹き替え(日本人声優の音声データをもとにしている)

③実写からアニメ作るAI

④被験者が見た画像をAIで再現

AI「MRIのスキャンデータから視覚画像を再現できるようになったよ~」

上:被験者が見た画像
下:AIが再現した画像

⑤めちゃくちゃ早く歩ける靴

クリエイターの役割が変わってくる?

「音楽と関係ない技術ばっかりじゃん!」というツッコミが来そうですが、いずれもAI技術の組み合わせによって成り立っているという点は共通しています

つまり、音楽制作の分野においても、上記と同様、もしくはそれ以上の革新的な技術がいつ発表されてもおかしくないのです!

AIの強みは大量のデータを瞬時に分析できることにあるので、作曲や編曲といった工程が自動化される日もそう遠くはない未来に必ずやってくるはず・・・

実際、すでにAIを搭載したプラグイン(iZotopeのNeutronやOzoneなど)を活用するDTMerさんも多いですし、AIが与える影響は今後さらに大きくなっていくことが予想されます

でも、ここで勘違いしてほしくないのは、AIが完全にクリエイターの役割を代替することはできないってことです

言い換えるなら「AIがいくらクオリティの高い曲を作れるようになったとしても、あなたの創作物の価値は決して失われたりしない」ということ

たしかにAIの進歩は目ざましいです。中には、クリエイターにとって驚異となり得る技術もあるかもしれません。でも、ゼロから何かを生み出すっていう創作の本質は変わりません

ただし、クリエイターの役割が変わることは間違いないので、いまのうちから「自分の役割ってなんだろう?」と考えておく必要はあるかなって思います!

AIと音楽クリエイターの新しい共存関係がもたらす未来

「AIが音楽制作の領域に進出してきたうわあああああ」と焦る気持ちはよくわかります。ただ、前述した通り、AIがクリエイターに取って代わることはないのでその点は安心して大丈夫です

どうして断言できるのかというと、AIは感性や創造性を持ち合わせていないから、です。大量のデータを分析できても、人間のように感動したりはできないんですよね

モノを作るのは、どこまでいっても人。だからこそ、これからの創作活動では「AIと人間の共存」が大きなテーマになってくると感じています

AIが作曲の手伝いや編曲アイデアの提供を行ってくれるようになるのはもちろん、他分野のAI技術と組み合わせてまったく新しい音楽表現が生まれる可能性も十分に考えられます

たとえば、曲を聴く環境をAIが解析して、作り手が想定した通りの音を再現してくれたり? 曲に合わせて空間に立体的な映像が映し出されたり? 可能性は無限大だ!!!!

とはいえ、ユーザーやリスナー目線で考えると「AIが作る曲で満足する層」はこれから増えていくんだろうなあって思ったのも事実です・・・

AIが作る曲の実力!これからはAI音楽で満足してしまう層が増える?

AIが曲を自動生成してくれるサービスはいくつかあるんですが、今回の記事を書くにあたって、ざっくり50曲ほどAIくんに作ってもらいました

試したのは、以下の3つです

正直、曲のクオリティはまだまだって感じですが、使用用途によってはこの品質の曲でも十分と考える層はいるだろうな、と・・・

特にSOUNDRAWに関しては「え、これホントにAIが作ったの?」とびっくりするような曲もあって、今後の活動についてまじめに考えるきっかけにもなりました

中には、SOUNDRAWで自動生成した曲をもとにSpotifyなどのサービスに楽曲をリリースされてるクリエイターさんもいらっしゃいましたね←リスナーはすでに1万人超(名前は伏せます)

この場ではあえてAIが作った曲を公開したりはしませんが、どのサービスも無料で曲を作れるところまでは可能なので興味のある方はぜひ体験してみてください~~~

AIが生み出す音楽はクリエイターの価値を下げる?

AIが自動生成した音楽によって、クリエイターの価値が下がるのか、それとも新しい価値が生まれるのかという問題については慎重に考える必要があります

「AIがクリエイターの役割を完全に代替することはできないよ!」とは言ったものの、AIが作った曲で事足りてしまうユーザー層がいることはまず間違いないですからね・・・

特にBGMの分野は、少なからずAIに代替される部分も増えていくように思います(BGM制作してる僕からすると驚異以外の何ものでもない)

クリエイターの価値をどう定義するかによっても話は変わってくるので一概には言えませんが、少なくとも僕はAIが生み出す音楽によってクリエイターの価値が下がるとは考えていないです

たしかにAIによって代替される作業や技術はあると思います。でも、それは単純にクリエイターの役割が変わるだけです。変わるというか、ズレる、かな?

たとえばカレーを作るとするじゃん?

たとえば「カレーを作る工程」にも、材料を揃える、野菜を切る、炒める、煮込む、調味、盛り付けなどのステップがありますよね

楽曲制作に関しても同様に、曲のアイデアを練る、作曲する、アレンジする、録音する、ミックスする、マスタリングするなどのステップがあります

AIは、カレーを作る際、レシピに従って材料を計量したり、調味料を加えたりなどといった「これまで調理する人が手動でやっていた作業」を自動化できます

これを楽曲制作に当てはめると、メロディーやコード進行、ドラムパターン、ベースラインなどの生成がAIによって自動化できる、といったところでしょうか

でも、AIにも限界はあって、調理中の絶妙な火加減とか、微妙な変化を感じ取った上での適切な調整とかは人間がやる必要があるんですよね

曲作りも同じで、自分の感性や音楽的なセンスに基づいて楽曲制作を進める能力はぜったいに必要。AIにできるのはそれらの要素の模倣で、完全に置き換えることはできません

つまり、AIがクリエイターの作業を代替することは可能ですが、AIだけで完全に音楽を作り上げることは不可能ということです。大事なのは、AIと人間の共同作業!

AIによって自動化された分の時間をまるまる他の作業に充てることができれば、さらに高次元のクオリティを持つ楽曲カレーを生み出すことも可能になるというのは容易に想像できますよね!

クリエイターの価値の本質は「考えること」にある

クリエイターは創作をしてこその存在ですが、その本質は「考えること」にあると思ってます

「もし今やってる作業がAIに代替されたらどうなるかな?」「AIに自動化してもらったら楽な作業はなんだろう?」

そうやって頭を使ってあれこれ考えることこそ、人間が持つ最高の能力であり、クリエイターの価値を決める行為だといっても過言ではないはず・・・

インターネットにあらゆる情報があふれ、次々にAIの新しい技術が生まれる現代だからこそ、自分の頭で考えるってとの重要性がさらに高まっているのかもしれませんね

AIとの共存を考える!音楽クリエイターに必要なスキルとは?

AI技術の発展によって、クリエイターに求められているスキルが変化していることは間違いないです

AIが自動生成した曲を編集して再構築したり、AIが分析したデータをもとに新しい音楽表現を生み出すためにも、クリエイターには「あるスキル」が必要になってくると考えられます

一言でいうと「思考力」なんですが、より具体的に挙げるとすれば以下のようなものになるでしょうか

  • AIが分析した結果を読み解く力
  • AIに適切な指示を与えられるコミニュケーション能力
  • AIが自動化できないクリエイター自身の感性や創造性
  • データ解析やプログラミングに関するスキル
  • 最新のトレンドや技術の動向に関する情報収集スキル

ほかにも、AIの基本的な知識や技術、楽曲が作り出される仕組み、使用されているアルゴリズムの理解などがあります

でも実は、僕が一番伝えたいのは「別に焦らなくていいよ~~~」ってことだったりするんですよね

AI技術の発展に焦る必要はないぞ!

AI技術の進歩ってホントに速くて、最新の情報を追いかけるだけでもけっこうな時間と労力を消費します

実際、僕もここ1週間ぐらいAIと遊びすぎてて慢性的な睡眠不足だし、曲もあんまり作ってません~

達成したい目標やイメージ通りの作品を作り上げるためにAI技術を活用する場合には、必要な情報を仕入れたり、新しい技術を取得したりすることは大切です

でもやっぱり、重要なのは自分自身の目標とか仕事とかに集中することなんですよね

「AIすごいぞ! 革命だ! ゲームチェンジャーが来たぞ!」とお祭り騒ぎするのもめちゃくちゃ楽しいんですが、それで自分の目標を見失ってしまっては元も子もないというか・・・(自省)

情報収集をするにしても、あらかじめ一定の時間を割くことを決めておいて、必要な情報だけを集めるように心がけることが重要だと感じました

AI技術はまだ発展途上!将来にわたって有用かどうかは不確定

AI技術はまだ発展途上の分野なので、なにがホントに有用なのかはまだわかりません

最新の情報を追いかけて得られる知識は、あくまでも暫定的なものであって、将来にわたって有用かは不確定なのです!

新しいAI技術が出るたびに「うわ~、はやく追いつかなきゃやばいぞ~」と焦る気持ちがないといえば嘘になりますが、そんなに急いで勉強する必要もないのかなと思っています

ホントに必要な技術であれば身近なところで勝手に実用化されていくものですし・・・(最近だとLINEやSlackにChatGPTが実装されたり、ね)

ただ、2023年中には、CubaseやStudio OneといったDAWに「AIチャットボット」が搭載される流れ来ると思います!!という唐突な予言

AIに9割作ってもらった動画作品

最後に、お遊びで作った作品を載せておきます。9割以上はAIに作ってもらいました

イラスト、セリフ原稿、BGM、声、MIX、マスタリング、すべてAI担当です

僕がやったのは、セリフの発音タイミングの微調整と字幕ぐらい。制作時間は、自動生成含めて1時間半ちょっとかな?

こういう作品がさくっと作れちゃうあたり、創作の幅はAIによって確実に広がっているなと感じました!!!!

「どのAI技術を組み込んだら自分のクリエイター人生がもっと充実するかな?」って考えるのホントたのしいのですわ~~~

別記事では「2025年までに起きるAIとDTMの未来」についても考えていますので、興味があればぜひチェックしてみてください!

【2025年予想】AIとDTMの未来!音楽制作に革新をもたらすAI技術

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  • この記事を書いた人

おゆひよこ

楽曲制作を始めたばかりのDTM初心者に向けて、作曲方法や音楽機材、プラグインの情報などを発信しています|実績・プロフィール

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